私のちオレときどき僕

年収400万の家づくりノート、子育て、想うことなど。日々を綴ります。

ノスタルジアシンドローム 〜美しい日々の終わりを受け入れる〜

今週のお題「ふるさと・夏」

 

お盆。
毎年、私と嫁さんの実家にそれぞれ一日ずつ帰省する。
…と言ってもどちらの実家にもしょっちゅう戻っているので一般的な帰省のイメージからは程遠い。それでも、お墓参りをしたり親戚が一堂に会したりとお盆らしい雰囲気はそれなりに味わっている。
 
今日は私の実家へ。あいにくの雷雨のためお墓参りは見合わせとなった。ご先祖様、8月中には訪問しますのでお許し下さい。南無南無。
親戚一同で近所の蕎麦屋へ行き、その後実家に戻ってお茶を頂いて解散、との流れになった。
 
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(蕎麦屋に設置されていた蕎麦挽き機)
 
それにしても小学生以下の子供が同じ場所に何人も居ると騒がしいことこの上ない。ゲゲゲの鬼太郎ではないがいつでもどこでも所構わず運動会だ。
一同が解散した後。静寂を取り戻した実家の居間にぽつねんと取り残されてふと思う。こんな風に無邪気な子供たちの姿が見られるのはあと何回くらいだろうか?来年はまだ変わらないだろうが再来年はどうか?いずれにせよ、いつかは皆成長して巣立っていく。自分もそうだったのだし、もう少しこのままでいたい等と思うのは感傷にふける大人の身勝手だ。寂しくないと言えば嘘になるが、こんな時はドラえもんのび太の結婚前夜」の1シーンを思い出す。
 
「これまでずっとパパとママに甘えてばかりで自分は何もしてあげられなかった」と言うしずかちゃんにお父さんはこう言うのだ。
「とんでもない。きみはぼくらにすばらしいおくり物を残していってくれるんだよ。数えきれないほどのね。最初のおくり物はきみがうまれてきてくれたことだ。午前3時ごろだったよ。きみの産声が天使のラッパみたいにきこえた。あんな楽しい音楽はきいたことがない」
「病院をでたとき、かすかに東の空が白んではいたが、頭の上はまだ一面の星空 だった。 こんな広い宇宙のかたすみに、ぼくの血をうけついだ生命が、いま、うまれたんだ。 そう思うとむやみに感動しちゃって。涙がとまらなかったよ」
「それからの毎日、楽しかった日、みちたりた日びの思い出こそ、きみからの最高の贈り物だったんだよ。少しぐらいさびしくても、思い出があたためてくれるさ。そんなこと気にかけなくていいんだよ」
(ドラえもん  「のび太の結婚前夜」から抜粋)
 
少しくらい寂しくても思い出が暖めてくれる。そうやって我が子の幸せを願う。私はまだその領域に達していないが、いつか来るべき日に向けて少しずつ心を整えておくとしよう。
 
そんなことを考えた、2014年のお盆だった。